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日本では都心の人気エリアを除いては、一般的に何十年も経った物件の値段が上がり続けるようなことはないのに比べ、アメリカではその反対に、一般的に物件の価値がずっと上がって行くのが普通です。

アメリカでは7-10年ごとにライフステージに合わせて家を買い替えます。例を挙げると:

  • 子供が出来て、部屋数と広さが必要になったり、愛犬のために庭付きの家を買ったりと、より大きい家に引っ越す。
  • 反対に子供達が巣立って部屋数が少なくて良い(Empty Nesterと言います)、庭付きの一戸建ては手がかかりすぎるなどの理由で小さめのコンドに引越し。
  • リタイヤしたり、リモートワークが出来るようになり、生活の拠点を2箇所以上持つ(自宅とセカンドホームなど)

一度だけマイホームを購入する方々多い日本とはかなり捉え方が違います。売買がサイクル的に繰り返されるので、自分たちが気に入った物件であるのはもちろん、購入時にも「将来売る場合にも売りやすい物件か?価値が出る物件か?」という投資的な角度からも考える方が多いのが日本との大きな違いだと思います。

このグラフは1987年から現在までの全米の住宅価格の推移(2000年1月を100としたもの)を示したものです。リーマンショック前の不動産バブルのあと大きく下がったものの長い目でみると全体的にはずっと右肩上がりです。
中古物件を売る側の立場になることは日本では滅多にありませんが、アメリカでは上記のサイクルで売買があるので売る側の立場になることも半々にあるのです。自宅であっても、売る時にはなるだけ人気があって、高く&はやく売れる物件であることを目指します。日本では必要が出た場合にのみ修理をし、ましてやリノベに至っては「つかえるのに替える必要はない」と思う方がほとんどだと思います。アメリカでは自分たちが必要な修理や、気持ちよく暮らすためにはもちろん、スタイルが古くなってくると、機能的にはまだ使えるキッチン、バスルール、床などもかなりの金額をつかってでも機能的かつおしゃれにアップデート(リノベ)していきます。でも、これが売る時には価格にプラスに反映されます。

この辺りが日本の住宅事情とかなり違いますので、数年以内にご自分のお家を売りたいと考えている方は、ご近所のOpen Houseなどを見に行ったりしてみると、色々勉強&アイデアになると思います。普段ご近所さんのお家に行くだけでは見られないバスルームやベッドルームなども遠慮なく見れます。

屋根やAC(冷暖房ユニット)も、いくらきちんと機能していてもあまり年数が経ってくるとバイヤーに敬遠される場合も多々あります。

まだすぐには売る予定はない、と思っていてもリアルターに相談して、長期的なアドバイスをもらっておくのもおすすめです。

by Yukiko Yamasaki Block