
日本からアメリカへの不動産投資の情報を見ると、ほとんどが日本人も多いカリフォルニアとハワイで、その他はラスベガス、テキサスなどがよく挙がっています。もちろんそれぞれに魅力に富んだ場所です。外国からアメリカの不動産への投資もここ数年増加し続けており、実はその一番の投資先がフロリダ州なのです。その後に、カリフォルニア、テキサス、アリゾナと続き、この順番は長い間変わっていません。
今年1月のForbes誌の記事 “Best Buy Cities: Where to buy housing in 2016” に出ているトップ20都市のうち7都市がフロリダにあります。(タンパもその一つで、7都市中、物件価格は一番お手頃です。)
不動産バブルで打撃も受けましたが、なぜフロリダはこんなに根強い人気があるのでしょうか?まずはフロリダが世界中からラブコールを受けるところで、リタイヤ組や別荘組(セカンドホーム)に古くから人気があるということでしょう。フロリダでは1920〜30年代くらいからニューヨークなどで財をなした人々が別荘などを購入していました。今では国内だけでなくカナダ、ヨーロッパ、中南米などからの購入者が多く、近年では中国を筆頭とするアジアからの不動産購入も増えています。
フロリダでは昨年25万の新たな仕事が生み出され、最新の国税調査によると全国平均(2.3%)を上回る3/1%の人口増加が見られました。さらにベビーブーマーがこれからどんどんリタイアの年代にさしかかるので、リタイヤ組の増加も簡単に予想出来ます。フロリダ州では所得税がゼロというのも大きな魅力です。
日本からはちょっと遠く思えるフロリダですが、是非もっとフロリダの生活情報や不動産事情も知っていただきたいと思いますので、情報発信していきますね!
でも少し警告があります。というのは「フロリダ」とひとくくりにしても実は日本の本州くらいの大きさがある大きな州です。人口も全米で第3位の州なのですが、フロリダ州隅々が都市部で投資に向いているわけではありません。フロリダ州の多くの場所は何もない湿地帯だったり、延々と牛のいる牧場が続いていたり、オレンジ畑ばかりだったり、ただ単に荒地だったりと、「フロリダ不動産投資」とは程遠いロケーションや物件があるもの事実です。(とはいえこういう自然に満ち溢れた部分もフロリダの魅力の一つですが。)これは外国人だけでなく、アメリカでも昔は北部の州の人たちがうまいセールスに乗って「フロリダに土地を買って」行ってみるとただの湿地帯だった、というようなジョークになるほど一般的にあったようです。東京でも銀座と県境の山の中の村落があるように、フロリダといえども本当にバラバラなのです。今現在の不動産市場で「うますぎる話」はないと思って下さい。その代わり、きちんと情報を集め、その市場の可能性やリスクを理解した上で良い物件を選べば、安定した利益を生み出す投資になる可能性は大きいと思います。