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By Yukiko Yamasaki

お家を探しているとよくHOAという言葉が目につきませんか?

これはHomeowner’s Associationの略でエイチ・オー・エーとそのまま読みます。

HOAは計画されて出来たコミュニティを経営管理するためのもので、最初はデベロッパーが設置しますが、その後は管理会社に任されたり、または実際の物件の持ち主たち(Homeowners)が自治体のような感じで運営したりと形も様々です。

 

物件情報を見ていると、このHOAに家の持ち主が支払わなくてはならないHOA Feeにも大きなばらつきがあることに気づくかと思います。

年額数十ドルの物件があるかと思えば、月額千ドルを軽く超えるような物件もあります。なぜこんなにも差があるのでしょうか?

HOAに含まれるアイテムとして一般的に考えられる項目には以下のようなものがあります。

  • コミュニティ内の公共部分(プール、コミュニティを囲む外壁、クラブハウス、公園など。場所によっては池、道、セキュリティガード、ボート着き場等々)
  • 芝生や植木の管理
  • 上下水道(特にコンドミニアムの場合)
  • 建物の外壁部分及び屋根の管理やその保険代など(コンドミニアムやタウンハウスの場合)
  • ごみ収集(コンドミニアムやタウンハウス、及びゲートコミュニティの物件などの場合)

さらにHOA Feeの表示も月額、年額、四半期など色々です。(1200ドルと出ていてもそれが年額なのか、月額なのかよく見てみてください。)

以上のことを踏まえた上で、HOAを比べてみると例えば同じ月額200ドルの物件があった場合、1件は「コミュニティプール、コミュニティの外壁」なのに対し、もう一件は「コミュニティプール、テニスコート、コミュニティ外壁、芝生管理」が含まれているとすると、後者にお得感がありますね。

ローンを組む際には、HOAがいくらかかるかということもローンの承認が降りる金額に含まれますので、HOA額が高ければ高いほど、実際のお家の購入価格に使える金額が少なくなるという計算になります。

さらにこのHOAがない物件というのも結構あります。この場合はもちろんHOAに支払う金額は何もありません。

それではHOAがない方がいいのではないか?と思いますが、一概にそうとも言えません。HOAの有無の長短をあげると:

HOAがある場合:

  • HOAの費用がかかり、それがかなり高い場合もある。
  • HOAの規則に従わないと(例:業務用の車やボートをガレージ以外に止めてはいけない、外観の色は決められた色のみ、ペットの数など)HOAから注意されたり、罰金を受けたりし、訴訟や差し押さえにまで発展する可能性がある。
  • HOAの規則があることによって、コミュティーがまとまって、全体的に綺麗な場合が多い。
  • HOAコミュニティーの施設(プール、公園、コミュニティークラブなど)が整っている場合もある。

HOAがない場合:

  • HOAの費用は無し。
  • HOAの規則も無し。ただし物件のある地方自治体の法律・規則にはもちろん従わなくてはならない(これはHOAがある場合でも同じ)。
  • HOAの規則がないので、一件一件が良くも悪くも個性的なこともある。

タンパベイエリアの場合、比較的新し目の(80年代以降くらい)のコミュニティーはHOAがある場合が多く、古くから住宅地になっているところは、ほとんどの場合HOAはありません。一般的にHOAの費用が高い場合は設備が整っていて、規則も厳しい場合が多く、反対に費用がかからない場合はコミュニティ入口の名前の塀だけ、ということもあり、かなりばらつきがあります。一般的にきちんと規律正しい整った感じのところが好みの方にはHOAがあるところがお勧め、反対にHOAから色々指図されたくない、自由なライフスタイルを好む方には無いほうをお勧め、という感じでしょうか。

HOAの有無は物件の価格帯にはあまり関係ありません。コンドミニアムやタウンハウスの場合はほぼ100%HOAがある場合が多く、時には非常に高額になるので、物件価格だけでなくHOAの費用がいくらかかるかも調べるようにしてください。